ケルナベの夏至祭

2013/07/12


6月23日(土)、24日(日)は夏至祭でした。(毎年ちょっとづつ違いますが、大体6月22-24日あたりが夏至の日にあたります)この夏至の日はリトアニア語で『Joninės(ヨニネス)』と呼ばれ、キリスト教以前の自然崇拝の時代から言い伝えを元に昔から村々で伝統的にお祝いされている夏のお祭りです!

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(世界遺産の古都・ケルナベでの夏至祭)

ヨニネスの夜には様々な奇跡が起こると信じられていて様々な習慣があります。

例えば、この夜に摘まれたハーブは薬効が高いと言われ、古の女性達はその夜野原や森にハーブを摘みに出かけていました。

そして未婚の女性達は白いリネンの服を纏い、歌いながら野原で草花の冠を編みます。使う草花は9種類、もしくは12種類とされていて、その夜はその冠を被り、後から自分の未来を占う為に使われていました。

ヨニネスの夜に集めた露にも奇跡が宿ると信じられており、この露を集めて牛に飲ませ、乳が良く出るよう、健康でいるよう願いをかけます。

太陽を崇め、その恵みに感謝し、沢山の恵を願う夜でもあり、丘の上で皆で夜通し大きな焚き火を囲みます。その光がより遠くまで届けば届くほど秋の収穫もより豊かで稔りあるものとなると信じられていました。

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リトアニア各地でお祭りが開かれている中、今回は古の都跡として世界遺産にもなっているKernavė(ケルナベ)で開かれた夏至祭に遊びに行ってきました。

ケルナベはビリニュスから車で約30分ほどの場所にある村で、普段は人が多くないのですが、この日ばかりは大勢の人たちで賑わっていました。民族音楽に合わせて踊る人たち。原っぱに敷物を敷いて、夜明けを迎えるまで寝そべってくつろぐ人たち。近くにはコンサート会場もあり、夜通し盛り上がります。

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5(暗すぎて全く見えませんがこの焚き火の周りに大勢の人達がいます)

教会に続く沿道には夜店が立ち並び、地ビールやスープ、シャシュリューカイというグルジア風バーベキュー、手作り黒パン、お菓子、工芸品など賑やかに混雑し日本の縁日を思い出しつつ、ワクワクしました(^^)

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(伝統的な帯を織るご夫妻のお店ではカラフルでキュートな模様のコースターをお買上げ♪)

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ポルカの陽気なリズムに老若男女関わらずその場にいる人達で1つの大きな輪になってグルグル回りながら踊ります。

皆さんとってもフレンドリー。『混ぜて~』と次から次へ加わりたちまち100人を超える輪になります。

歌っている内容をよく聞いていると、『ミルク、ミルク、ミルクをまぜる~』など素朴で思わず笑えるものばかり。日本だったらあまり考えられないシャイな年頃のティーンエイジャーたちも沢山参加していて、何だか微笑ましくてよかったです。

 

結局この日は夜の1時半ごろまでケルナベにいました。蚊の心配などもしましたが、嬉しい事にケルナベでは傍に湖がないせいか、夜中でも一切蚊に刺されず快適に過ごしました!ただ途中で雨が降ったり冷えることもあるので気をつけてくださいね。

この時期にリトアニアに旅行・滞在される方は各地で行われる夏至祭にぜひお出かけください。

縁日を楽しみ、ポルカの踊りの輪に加わり、地ビールを愉しみ、野原に寝そべって夜明けを迎えるなんて、忘れられない思い出になると思います♪